【火打山】車中泊前泊で登る日帰り登山ガイド|笹ヶ峰から往復・天狗の庭と360度の山頂展望・新潟

天狗の庭の池塘越しに見た火打山

新潟県妙高市の火打山(2,462m)は、妙高山・焼山とともに頸城三山に数えられる日本百名山です。笹ヶ峰から高谷池ヒュッテ、湿原の天狗の庭を経て山頂へ向かうのが代表的なコースで、山頂からは360度の展望が広がります。

今回は笹ヶ峰駐車場を起点に、火打山を往復しました。歩いた距離は約16.6km、のぼりは約1,290m、行動時間は6時間10分。区間標準コースタイムの合計は約10時間のロングコースなので、前夜は起点の笹ヶ峰駐車場で車中泊し、朝6時に出発しました。

この記事では、登山歴・車中泊歴10年のソロ登山者の視点で、起点の駐車場、前泊できる車中泊スポット、実際のコースタイムと登山道の様子、気をつけたいポイント、周辺の日帰り温泉までまとめています。

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目次
標高2,462m
所在地新潟県妙高市(起点の笹ヶ峰駐車場は妙高市杉野沢)
分類日本百名山(頸城三山のひとつ)
難易度中級(往復約16.6km・区間標準コースタイム約10時間の長い行程。晩秋は日陰の凍結に注意)
コースタイム目安標準 約10時間14分(往復・区間標準コースタイムの合計)/今回の実測 6時間10分(休憩込み)
距離・累積標高約16.6km / のぼり・くだり 各約1,290m(今回の実測)
ベストシーズン夏〜10月(今回の10月下旬は下部の紅葉が見ごろで、山頂付近の岩場には雪がちらほら)。笹ヶ峰へ向かう県道39号は冬期閉鎖(例年11月〜4月下旬ごろ)

火打山のキャラクター

火打山は、笹ヶ峰からの長い登りの先に、高谷池や天狗の庭の湿原が広がる山です。序盤は落ち葉に埋もれかけた木道、黒沢橋からは十二曲りを含む本格的な登り、富士見平分岐から先は火打山や北アルプスを眺めながら歩ける展望のよい区間。高谷池ヒュッテから先は湿原越しに火打山を見ながら木道を進み、ライチョウ平から木の階段で山頂へ登ります。山頂からは妙高山や焼山、北アルプス、柏崎市街方面まで見渡せます。

起点の笹ヶ峰駐車場は、火打山・妙高山の登山口に隣接した無料の駐車場です。登山口前に約30台、道路を挟んだ笹ヶ峰キャンプ場側に約150台停められます。登山口前は傾斜がなく、トイレのあるキャンプ場側は全体に傾斜があります。笹ヶ峰登山口では、火打山・妙高山の自然を守るための入域料(500円)を、任意の協力金として集めています。

駐車場までは、上信越自動車道の妙高高原ICから車で約40分です。道路は全面舗装ですが、対面通行がぎりぎりの道幅の区間が長く、カーブミラーも少ないので慎重に運転しましょう。杉野沢から笹ヶ峰へ向かう県道39号(妙高高原公園線)は、冬期は閉鎖されます(例年11月から4月下旬ごろ。年によって変わるので、出発前に道路情報を確認してください)。

トイレは笹ヶ峰キャンプ場側の駐車場にあり(和式・ボットン式)、24時間使えますが、男性側トイレは電灯が点いていません。携帯の電波は全キャリアで通じます。

火打山・妙高山の登山口前の駐車場
登山口前の駐車場(約30台・無料)
笹ヶ峰キャンプ場側にあるトイレの外観
トイレはキャンプ場側の駐車場(男性側は電灯が点いていない)

何時までに着いておくか

10月下旬の平日、前夜の20時ごろに着いたときは、駐車場には数台が停まっているだけでした。明け方から徐々に車が増え、日の出ごろには2割ほどが埋まっていました。前夜のうちに着いて車中泊しておくと、朝はそのまま歩き出せます。

起点の駐車場と、駐車場まで車で1時間以内の道の駅を、近い順に挙げます。

【1】笹ヶ峰駐車場(今回利用・起点)

今回泊まったのはここです。林道から奥まった場所にあり、駐車場に出入りする車以外の通行はなく、夜は非常に静かでした。標高約1,300mで夏でも涼しく、電波も全キャリアで通じます。男性側トイレに電灯がないのと、キャンプ場側の駐車場の傾斜には注意が必要です。

【2】道の駅 しなの(駐車場まで約19km)

長野県信濃町の道の駅で、笹ヶ峰駐車場までは約19kmです。直売所前の区画が静かで、戸隠山・妙高方面の登山や観光のベースに使えます。

【3】道の駅 あらい(駐車場まで約36km)

新潟県妙高市の道の駅で、笹ヶ峰駐車場までは約36kmです。広大な敷地があり、トイレ付近の区画で静かに車中泊できます。

結論としては、起点そのものの笹ヶ峰駐車場がおすすめです。夜は静かで、朝はそのまま登山口から歩き出せます。夜にトイレへ行くときのためのヘッドライトと、キャンプ場側に停めるなら傾斜への備えだけはしておきましょう。

登山日:2026年10月23日(金)。笹ヶ峰駐車場から木道を歩いて黒沢橋へ。十二曲りを登って富士見平分岐、高谷池ヒュッテ、天狗の庭、ライチョウ平を経て火打山の山頂に立ち、同じ道を戻りました。

ルート全体図(笹ヶ峰駐車場起点)

火打山のルート全体図(笹ヶ峰駐車場から黒沢橋・十二曲り・富士見平分岐・高谷池ヒュッテ・天狗の庭・ライチョウ平を経て火打山を往復)
笹ヶ峰駐車場を起点に火打山を往復したルート(出典:国土地理院 地理院タイル(標準地図)を加工して作成)

火打山のコースタイム(標準・実測)

区間標準コースタイム(累計)実測コースタイム(累計)
笹ヶ峰駐車場(出発 6時00分)——
→ 黒沢橋1時間(累計 1:00)38分(累計 0:38)
→ 富士見平分岐(十二曲り経由)1時間50分(累計 2:50)1時間2分(累計 1:40)
→ 高谷池ヒュッテ55分(累計 3:45)35分(累計 2:15)
→ 天狗の庭27分(累計 4:12)14分(累計 2:29)
→ 火打山(ライチョウ平経由)1時間30分(累計 5:42)49分(累計 3:18)
→ 天狗の庭1時間5分(累計 6:47)58分(累計 4:16)
→ 高谷池ヒュッテ22分(累計 7:09)12分(累計 4:28)
→ 富士見平分岐50分(累計 7:59)31分(累計 4:59)
→ 黒沢橋1時間20分(累計 9:19)40分(累計 5:39)
→ 笹ヶ峰駐車場(下山 12時10分)55分(累計 10:14)31分(累計 6:10)
合計約10時間14分(休憩含まず)6時間10分(休憩込み)

区間の標準コースタイムは、YAMAPのモデルコース「火打山 往復コース」の区間値の合計で約10時間14分。富士見平分岐の通過時刻は、GPSの軌跡から読み取っています。実測は休憩を含めて6時間10分でした。

出発前夜〜当日朝

前夜は妙高の香風館で汗を流し、笹ヶ峰キャンプ場側の駐車場で車中泊。5時に起床し、6時にスタートしました。

登山口〜黒沢橋:落ち葉に埋もれかけた木道

登山口で登山計画書を書いてスタート。序盤は木道が敷いてあり、落ち葉で埋もれかけた木道の上を歩きます。紅葉が絶妙でした。6時38分、黒沢橋に到着です。

笹ヶ峰登山口の登山届の小屋と案内板
登山口で登山計画書を書いてスタート
落ち葉に埋もれかけた序盤の木道
序盤は落ち葉に埋もれかけた木道
登山道の途中にある山頂までの目安の標識
山頂までの目安
黒沢橋の手前の道標
黒沢橋に到着

黒沢橋〜十二曲り〜富士見平分岐

黒沢橋からが本格的な登りです。十二曲りの登りを越え、しばらく進むと、7時40分ごろ妙高方面との分岐(富士見平分岐)に到着しました。途中には携帯トイレブースがあります。

黒沢橋を渡る階段
黒沢橋を渡る。ここからが本格的な登り
十二曲りの道標
十二曲りの登り
十二曲りの先の歩きやすい登り
歩きやすい登りが続く
登山道の途中にある携帯トイレブース
携帯トイレブースあり
岩が多くなってきた登山道
岩が多くなってきた
妙高山方面との分岐(富士見平分岐)の道標
妙高方面との分岐(富士見平分岐)

富士見平分岐〜高谷池ヒュッテ:展望のよい区間

分岐からは展望のよい区間です。火打山や北アルプスがよく見えます。

富士見平分岐から先の霜が降りた木道
分岐からは展望のよい区間
高谷池ヒュッテへ向かう途中から見た火打山
火打山がよく見える
アルプス展望台の標識
アルプス展望台
アルプス展望台から見た北アルプスの山並み
北アルプスがよく見える

高谷池ヒュッテ〜天狗の庭〜ライチョウ平

8時15分、高谷池ヒュッテに到着。ここからは、湿原越しに火打山を展望できる気持ちのいい木道歩きができます。

三角屋根の高谷池ヒュッテ
高谷池ヒュッテに到着
高谷池ヒュッテから天狗の庭へ続く木道と火打山
ヒュッテからは木道歩き
天狗の庭の標識(標高2,110m)
天狗の庭
天狗の庭から見た火打山
天狗の庭から火打山

天狗の庭を抜けると、最後の登りです。日陰になっているところは凍結していて滑ります。

霜で凍結した日陰の木道
日陰は凍結していて滑る
天狗の庭の湿原を越えた先の最後の登り
湿原を越えると最後の登り
火打山への登りから見た妙高山
妙高山が近い
火打山への登りから見た北アルプス方面
北アルプス方面もきれい
雪がうっすら残る岩場
岩場にも雪がちらほら
ライチョウ平の休憩スポット
ライチョウ平の休憩スポット
ライチョウ平のベンチ
ライチョウ平のベンチ

ライチョウ平〜火打山の山頂

ベンチのあるライチョウ平からは、木の階段で山頂へ向かいます。

雪が残る山頂直下の登り
山頂まであと少し
ライチョウ平の先から見上げた火打山の山頂
火打山の山頂が見えてきた
火打山の山頂へ続く最後の木の階段
最後は木の階段で山頂へ

火打山の山頂:360度の展望

9時18分、火打山の山頂に到着。山頂は360度の展望で、雲一つない素晴らしい天気でした。

火打山の山頂から見た妙高山方面
山頂から妙高山方面
火打山の山頂から見た高妻山方面
高妻山方面
火打山の山頂から見た北アルプス方面
北アルプス方面
火打山の山頂の標柱
火打山の山頂
火打山の山頂から見た焼山方面
焼山方面
火打山の山頂から見た柏崎市街方面
柏崎市街方面

下山:来た道を笹ヶ峰駐車場へ

下りは来た道を戻ります。下部では紅葉を楽しみながら歩き、12時10分に駐車場に戻りました。

下山路の紅葉
下りは紅葉を楽しむ

今回のコースで特に気をつけたいのは、次の4点です。

  • 日陰の凍結:天狗の庭を抜けた先の最後の登りは、日陰になっているところが凍結していて滑ります。10月下旬の今回は、山頂付近の岩場にも雪がちらほら残っていました
  • 長い行程:往復約16.6km、区間標準コースタイムの合計は約10時間14分。黒沢橋から富士見平分岐までは、十二曲りを含む本格的な登りが続きます
  • トイレ:登山道の途中に携帯トイレブースがあります。駐車場のトイレは男性側の電灯が点いていないので、夜や早朝はヘッドライトがあると安心です
  • 冬期閉鎖:笹ヶ峰へ向かう県道39号は、冬期は閉鎖されます(例年11月から4月下旬ごろ。年によって変わるので、出発前に道路情報を確認してください)

前夜は、前日に戸隠山・高妻山を歩いたあとに香風館で汗を流しました。下山後は温泉に立ち寄っていませんが、笹ヶ峰駐車場から近い日帰り温泉も下の表に加えています。

香風館(前夜)

浴室はコンパクトですが、やや暗めで雰囲気のある造りです。内湯は4〜5人入れるかどうかの大きさで、お湯は適温。露天風呂はさらに小さめです。シャワーは途中で切れない仕様で使いやすく、前日の山歩きの汗をしっかり流せました。平日の17時過ぎに訪れたときは、かなりすいていました。

温泉施設利用シーン営業時間料金(大人)
妙高・山里の湯宿 香風館前夜。笹ヶ峰駐車場から約17km。妙高市関川立ち寄り入浴 12:00〜20:30800円
苗名の湯近場の候補(今回は未利用)。笹ヶ峰駐車場から約13km。妙高市杉野沢10:00〜19:00・火曜・水曜定休500円(中学生以上)
アルペンブリックスパ近場の候補(今回は未利用)。笹ヶ峰駐車場から約17km。妙高市の池の平温泉グリーンシーズン(4月〜12月中旬)9:00〜22:00(最終入館21:30)・火曜定休/スノーシーズン(12月中旬〜3月)7:00〜22:30(最終入館22:00)800円
燕温泉 黄金の湯近場の候補(今回は未利用)。笹ヶ峰駐車場から約23km。妙高市の燕温泉にある野天風呂(駐車場から徒歩5〜20分)4月〜11月・日の出〜日没(月曜・金曜の午前は清掃のため利用不可。降雪状況で期間が前後)無料

営業時間や料金は変わることがあるので、出発前に各施設の公式情報で確認してください。

笹ヶ峰駐車場から火打山を往復するコースは、行動6時間10分・距離約16.6km・のぼり約1,290m。落ち葉に埋もれかけた木道と紅葉の序盤、十二曲りの登り、火打山や北アルプスを望む展望のよい区間、高谷池と天狗の庭の湿原歩きと、変化のある道が続きます。今回は雲一つない快晴で、山頂からは360度の展望を楽しめました。

  • 前泊の車中泊スポット:起点の笹ヶ峰駐車場。登山口前に約30台・キャンプ場側に約150台の無料駐車場で、夜は非常に静か。男性側トイレに電灯がなく、キャンプ場側は傾斜あり
  • コース:区間標準コースタイム約10時間14分の往復を、休憩込み6時間10分で歩いた
  • 注意点:天狗の庭から先の日陰の凍結、往復約16.6kmの長い行程、県道39号の冬期閉鎖
  • 見どころ:序盤の紅葉と木道、富士見平分岐から先の火打山・北アルプスの展望、高谷池と天狗の庭の湿原、山頂の360度の展望

※本記事は筆者個人の体験に基づく記録です。登山道の状況・気象・体力には個人差があり、安全を保証するものではありません。実際の行動は、最新の情報を確認のうえ自己責任でお願いします。

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