【栗駒山】車中泊前泊で登る日帰り登山ガイド|いわかがみ平から東栗駒コース・中央コース周回・宮城

紅葉に染まる斜面と山頂にかかるガス

岩手・宮城・秋田の3県にまたがる栗駒山(くりこまやま・標高1,626m)は、日本二百名山・花の百名山・東北百名山に数えられる山です。岩手県側では「須川岳」とも呼ばれ、秋に山肌一面が色づく紅葉は「神の絨毯」と称されます。

宮城県側のいわかがみ平から、東栗駒コースで登って中央コースで下る周回は、距離6.4km・のぼり約520m。登山口の標高が約1,120mと高く日帰りで歩きやすいコースです。今回、私は前夜に道の駅で車中泊してから向かいました。

この記事では、登山歴・車中泊歴10年のソロ登山者の視点で、栗駒山の登り方・前泊できる車中泊スポット・紅葉期のマイカー規制・コース体験記・下山後の温泉までまとめています。

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目次
標高1,626m
所在地岩手県・宮城県・秋田県の県境(登山口のいわかがみ平は宮城県栗原市)
山のリスト日本二百名山・花の百名山・東北百名山
難易度初級〜中級(東栗駒コースは岩場・渡渉あり)
コースタイム目安標準 約4時間(東栗駒コース〜中央コース周回)
距離・累積標高約6.4km / のぼり約520m
ベストシーズン6月〜10月(紅葉は9月下旬〜10月上旬)

栗駒山のキャラクター

なだらかな山容の火山で、いわかがみ平から山頂までの標高差は約500mです。東栗駒コースは沢沿いの岩場や渡渉がある変化に富んだ道、中央コースは階段や石畳で整備された歩きやすい道。周回すると、登りと下りでまったく性格の違う道を歩けます。稜線に出ると、東栗駒山から栗駒山にかけて紅葉の斜面が広がります。

登山口はいわかがみ平(宮城県栗原市栗駒沼倉)。県道42号(築館栗駒公園線)を上がった先にあり、駐車場まで舗装路です。いわかがみ平にはレストハウスもあります。

駐車場は無料で、傾斜はありません。トイレ(洋式2基・ウォッシュレットなし)と手洗いがあり、トイレの外には靴洗い場もあります。駐車場の電波は不安定で、ドコモは微弱、ソフトバンクがやや入る程度。地図などの必要な情報は、事前にダウンロードしておくと安心です。

栗駒山 いわかがみ平駐車場
いわかがみ平駐車場(無料・傾斜なし)
いわかがみ平駐車場と奥のトイレ
広い舗装の駐車場
いわかがみ平駐車場のトイレ
駐車場のトイレ
トイレの外にある靴洗い場
トイレの外には靴洗い場も
トイレ内の手洗い場
トイレ内の手洗い
いわかがみ平駐車場のトイレ内部
トイレの内部

紅葉期はマイカー規制(2026年は9月30日〜10月18日)

紅葉の見ごろには、いわかがみ平の駐車場まで車で入れなくなります。栗原市の発表では、2026年は9月30日(水)17時から10月18日(日)17時まで、いこいの村栗駒跡地前からいわかがみ平駐車場までの県道築館栗駒公園線が24時間の交通規制(バス・緊急車両・許可車両を除く)となります。

  • 臨時駐車場:いこいの村栗駒跡地(約700台)。2026年度から一部が予約エリアになっています
  • シャトルバス:10月1日〜10月18日、6:00〜15:30に運行。いわかがみ平まで乗車約20分
  • シャトルバスの最終便:上りは14時20分発、下りは15時発。周回の標準コースタイムは約4時間なので、休憩を含めて10時半ごろまでにはいわかがみ平を歩き始めておくと安心です
  • 環境保護協力金:1人1,000円

規制の内容は年ごとに変わるので、出かける前に栗原市の最新情報を確認してください。

何時までに着くか

標準コースタイムは周回で約4時間。休憩や身支度を含めても、昼前に歩き出せば午後の早い時間に下山できる計算です。私は雨がおさまるのを待ってから出発し、10時21分に歩き始めて12時36分に下山しました。紅葉期は臨時駐車場からシャトルバス(6:00始発)に乗り継ぐぶん、時間に余裕をもって到着しておきたいところです。

いわかがみ平の周辺で前泊できる車中泊スポットを3か所紹介します。結論を先にいうと、いわかがみ平まで最短の道の駅 厳美渓が総合的におすすめです。

【1】道の駅 厳美渓(総合おすすめ・一関方面から)

岩手県一関市にある道の駅。いわかがみ平までは約32km・車で45分と、3か所のなかで最短です。奥の駐車エリアを選べば静かに過ごせます。道の駅 厳美渓の記事では、岩手県側の須川温泉から登る栗駒山のコースも紹介しています。

【2】あ・ら・伊達な道の駅(今回利用・大崎方面から)

今回、私が実際に車中泊したのはここ。宮城県大崎市の国道47号沿いにある道の駅で、いわかがみ平までは約48km・車で1時間7分と、紹介する3か所のなかでは一番遠くなります。国道の走行音や大型車のアイドリング音が届くので耳栓はあったほうがよいですが、音対策さえすれば問題なく眠れました。仙台・大崎方面から向かうときの拠点になります。

【3】道の駅 路田里はなやま(栗原市花山)

宮城県栗原市花山の国道398号沿いにある道の駅で、いわかがみ平までは約37km・車で52分。花山特産の自然薯を扱う「自然薯の館」の愛称でも知られています。

3か所を比べると、いわかがみ平まで最短(約32km・車45分)で、奥の駐車エリアなら静かに過ごしやすい道の駅 厳美渓が総合的に最もおすすめです。

登山日:2026年9月24日。いわかがみ平を起点に、東栗駒コースで東栗駒山を経由して山頂へ登り、中央コースで下る周回で歩きました。

ルート全体図(いわかがみ平起点)

栗駒山 東栗駒コース〜中央コース周回のルート全体図(地理院タイルにGPX軌跡を重ねた自作地図)
いわかがみ平を起点とした周回ルート

栗駒山のコースタイム(標準・実測)

区間標準コースタイム(累計)実測コースタイム(累計)
駐車場(出発 10時21分)——
→ 東栗駒山1時間31分(累計 1:31)41分(累計 0:41)
→ 中央コースとの分岐1時間(累計 2:31)32分(累計 1:13)
→ 栗駒山 山頂10分(累計 2:41)5分(累計 1:18)
→ 駐車場(下山 12時36分)1時間23分(累計 4:04)57分(累計 2:15)
合計約4時間4分(休憩含まず)2時間15分(休憩16分込み)

区間標準コースタイムの合計は約4時間4分(YAMAPのモデルコース「東栗駒-栗駒山-中央 周回コース」の区間値ベース)。

出発前夜〜当日朝

あ・ら・伊達な道の駅に前泊し、4時に起床。早朝は雨がぱらつく天気で、山のほうは雨に加えて風も強そうだったため、雨がおさまるまで道の駅で待機しました。9時に道の駅を出発し、10時にいわかがみ平の駐車場に到着です。

登り①:いわかがみ平〜序盤の岩場

10時21分、東栗駒コースの入口から歩き始めます。登山口からすぐ、大きめの岩を全身を使って登る場面があり、はしごがかかった場所も出てきます。

東栗駒コースの登山口
東栗駒コースの入口
登山口のすぐ先で岩を越えて登る東栗駒コース
序盤から岩を越えていく
東栗駒コース序盤のはしご
序盤のはしご
東栗駒コース序盤の大きな岩
全身を使って越える序盤の岩

登り②:沢沿い〜ロープの渡渉

30分ほど進むと沢にぶつかり、沢沿いを少し登ると渡渉ポイントです。ロープが張ってある安心仕様ですが、この日はロープを使わなくても十分渡れる水量でした。渡渉のあとは、踏み固められた歩きやすい道になります。

東栗駒コースで沢に出たところ
沢に出て、沢沿いを少し登る
ロープが張られた東栗駒コースの渡渉ポイント
ロープが張られた渡渉ポイント
渡渉後の踏み固められた登山道
渡渉後は歩きやすい道
ガスがかかる東栗駒山への登り
東栗駒山への登り

東栗駒山

11時2分、東栗駒山に到着。あいにくガスに包まれて、展望は何もありませんでした。

東栗駒山の山頂標識
東栗駒山の山頂
ガスで展望がない東栗駒山の山頂
ガスで何も見えず

稜線〜中央コースとの分岐〜栗駒山 山頂

東栗駒山から栗駒山への稜線は、紅葉が進んでいてきれいでした。

東栗駒山から栗駒山へ続く紅葉の稜線
栗駒山へ向かう稜線
色づきはじめた稜線の紅葉
色づきはじめた紅葉

11時34分、中央コースとの分岐に到着。山頂まではあと少しですが、ここからは階段状の、けっこうな急登が続きます。

東栗駒コースと中央コースの分岐
中央コースとの分岐
分岐から山頂への階段状の急登
山頂までの最後の登りは階段状の急登

11時39分、栗駒山の山頂に到着。こちらもガスで展望はありません。ガスが晴れそうになく、強風もこたえるので、小休止のあと11時50分に下山を始めました。

栗駒山の山頂標柱
栗駒山の山頂
ガスで展望がない栗駒山の山頂
山頂もガスで展望なし

下り(中央コース)

下山は中央コースで。中央コースは東栗駒コース以上に歩きやすく整備された道で、後半は石畳状の道が続きます。

栗駒山から中央コースを下る
下りは中央コース
紅葉に染まる斜面と山頂にかかるガス
振り返ると紅葉。山頂はガスの中
中央コースから見た東栗駒山方面
東栗駒山方面
中央コースから見下ろした晴れた下界
下界は晴れている

下山中、一瞬ガスが少し晴れて、紅葉に染まった山肌が見えかけましたが、全容は見えず。神の絨毯は来年以降におあずけです。12時36分、いわかがみ平の駐車場に下山しました。

ガスがかかったままの栗駒山の山肌
ガスは晴れそうで晴れない
整備された中央コースの登山道
中央コースは歩きやすい
いわかがみ平へ続く中央コースの石畳
後半は石畳の道が続く

今回のコースで特に気をつけたいのは、次の6点です。

  • 序盤の岩場(東栗駒コース):登山口からすぐ、大きめの岩を全身を使って登る場面があり、はしごもあります。両手が空く状態で歩けるようにしておきます
  • 沢沿いと渡渉:東栗駒コースは沢沿いを登り、途中に渡渉があります。ロープは張られていますが、雨のあとは水量が増えるので慎重に
  • 分岐から山頂への急登:中央コースとの分岐から山頂までは、階段状の急登が続きます
  • 山頂付近の強風とガス:この日は山頂一帯がガスで、強風もこたえました。稜線に出る前に防風の上着を出しておくと安心です
  • 電波:駐車場はドコモが微弱、ソフトバンクがやや入る程度。地図は事前にダウンロードしておきましょう
  • 紅葉期のマイカー規制:2026年は9月30日〜10月18日。いわかがみ平まで車で入れず、臨時駐車場からシャトルバスを使います

いわかがみ平から車で10分ほどの範囲に、日帰り入浴のできる施設が3か所あります。いちばん近いのは「ハイルザーム栗駒」です。

温泉施設いわかがみ平からの距離営業時間料金(大人)
ハイルザーム栗駒(最寄り)6.2km/車10分10:00〜18:00850円(15:00〜は650円)
新湯温泉 くりこま荘6.8km/車10分10:00〜15:00/不定休(事前に連絡を)700円
駒の湯温泉7.2km/車10分10:00〜17:00/水曜・第2・4木曜休(11月中旬〜4月中旬は冬季休業)500円

営業時間や休館日は変わることがあるので、出発前に各施設の公式情報で確認してください。

栗駒山は、いわかがみ平から標準約4時間で周回できる二百名山です。東栗駒コースは岩場と沢沿いの渡渉、中央コースは整備された歩きやすい道と、登りと下りで性格の違う道を歩けます。この日はガスで山頂の展望も紅葉の全容も見られませんでしたが、稜線の紅葉は色づきはじめていました。

  • 前泊の車中泊スポット:総合おすすめは道の駅 厳美渓(いわかがみ平まで約32km・車45分)
  • コース:距離約6.4km・のぼり約520m。東栗駒コースは岩場と渡渉、中央コースは石畳の整備された道
  • 紅葉期:2026年は9月30日〜10月18日にマイカー規制。臨時駐車場からシャトルバス(環境保護協力金1,000円)

※ 本記事は筆者の登山時点での体験・情報をもとにしています。登山道・駐車場・施設の状況は変わることがあります。入山前に最新情報(自治体・山小屋・登山口の掲示など)を必ずご確認ください。

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