中央アルプス(木曽山脈)の北部にそびえる将棊頭山(しょうぎがしらやま・標高2,730m)は、木曽駒ヶ岳の前衛として知られる日本百高山の一座です。山頂からは360度の大展望が広がり、木曽駒ヶ岳へ続く稜線歩きも楽しめます。
コガラ登山口からのコースは距離16km超・累積標高1,800m超のロングルート。早朝出発が必須なので、私は前夜に登山口近くの道の駅で車中泊して臨みました。
この記事では、登山歴・車中泊歴10年のソロ登山者の視点で、将棊頭山の登り方・前泊できる車中泊スポット・コース体験記・装備・下山後の温泉まで、まるごとお伝えします。

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将棊頭山の基本情報
| 標高 | 2,730m |
| 所在地 | 長野県(中央アルプス・木曽山脈) |
| 山のリスト | 日本百高山 |
| 難易度 | 中級〜上級(ロング・急登あり) |
| コースタイム目安 | 標準 約11時間55分/実測 約9時間(休憩込み) |
| 距離・累積標高 | 約16.2km・のぼり約1,877m |
| ベストシーズン | 7月〜10月 |
将棊頭山のキャラクター
ロープウェイで一気に標高を上げられる木曽駒ヶ岳と違い、コガラ登山口から将棊頭山を目指すルートは登山者が少なく、静かな樹林帯と稜線歩きを味わえます。茶臼山・将棊頭山・木曽駒ヶ岳のいずれも360度の展望で、体力に応じて将棊頭山ピストンにも木曽駒ヶ岳までの縦走にもアレンジできるのが魅力です。
コガラ登山口へのアクセスと駐車場
登山口はコガラ登山口(木曽駒高原の奥)。登山口駐車場までの林道は舗装路で走りやすいですが、駐車場までのラスト100mほどが砂利の未舗装路になります。
駐車場にはキャンプサイトが併設されており、トイレ・手洗い場があります。前泊や下山後の身支度にも便利です。


何時までに着くか
私は車中泊した道の駅を4:30に出発し、5:10に駐車場着・5:20スタートでした。登山者用駐車場には先客は1台のみ。土日祝日であっても、満車となることはなさそうです。
将棊頭山の前泊におすすめの車中泊スポット
コガラ登山口の周辺で前泊できる車中泊スポットを、私が実際に車中泊で利用した3か所紹介します。結論を先にいうと、総合的には道の駅 三岳が一番おすすめです。
【1】道の駅 三岳(総合おすすめ)
国道19号から離れていて大型車も通らず、木曽エリアでは屈指の静かさ。車中泊の快適さを最優先するなら一番のおすすめです。コガラ登山口駐車場まで車で25分。

【2】道の駅 大桑(今回利用・騒音注意)
今回、私が実際に車中泊したのはここ。ただし国道19号沿いで大型車の走行音がすさまじく、正直おすすめはできません。静けさを重視するなら避けたいところです。コガラ登山口駐車場まで車で40分。

【3】道の駅 日義木曽駒高原(登山口最寄り)
登山口に最も近い道の駅。アクセス重視ならありですが、こちらも国道沿いで騒音があり、車中泊のしやすさという点では難ありです。コガラ登山口駐車場まで車で12分。

3か所を比べると、登山口までの距離よりも「夜の静かさ」を取って、私の総合おすすめは道の駅 三岳です。
実際に登ったコース体験記(茶臼山〜将棊頭山〜木曽駒ヶ岳)
登山日:2026年6月17日。コガラ登山口を起点に、登りは茶臼山経由、下りは福島Bコースで周回しました。
ルート全体図(コガラ登山口起点)

将棊頭山のコースタイム(標準・実測)
| 区間 | 標準コースタイム(累計) | 実測コースタイム(累計) |
|---|---|---|
| コガラ登山口(出発 5時22分) | — | — |
| → 茶臼山 | 4:25(累計 4:25) | 3:01(累計 3:01) |
| → 将棊頭山 | 0:55(累計 5:20) | 0:54(累計 3:55) |
| → 木曽駒ヶ岳 | 1:45(累計 7:05) | 1:43(累計 5:38) |
| → 七合目避難小屋(下り) | 1:55(累計 9:00) | 1:52(累計 7:30) |
| → コガラ登山口(下山 14時27分) | 2:55(累計 11:55) | 1:35(累計 9:05) |
区間標準コースタイムの合計は約11時間55分(YAMAP登山地図の区間値ベース)。休憩込みの実測は約9時間5分で、コース定数43の「きつい」ロングルートです。
出発前夜〜当日朝
前日は道の駅大桑で21時半に就寝。走行音がかなり大きい道の駅だったこともあり、何度か夜中に目を覚ましつつ、4時に起床。簡単な朝食をとって4時30分に道の駅を出発。5時10分にコガラ登山口駐車場へ到着し、5時20分にスタートしました。
登り①:コガラ登山口〜渡渉ポイント〜五合目
スタートから15分ほど歩くと、最初の渡渉ポイント。橋はなく、対岸に渡されワイヤーロープをつたって渡ります。足場の木の棒は不安定で滑りやすいので注意が必要です。

渡渉を終えると登りが始まります。登山道自体はわかりやすく迷う心配は少ないものの、人があまり通っていないのか草木が伸びていて、かき分けて進む場所が多いのが特徴。この日は半袖で登ったところ、草木に触れた部分(腕全体)が登山中からかぶれてしまいました。長袖推奨です。朝露があるとびしょ濡れになるので、レインウェアもあると安心です。

登山開始から約1時間、6:22ごろに五合目に到着。ベンチがあり、小休止にちょうどいいポイントです。

登り②:五合目〜七合目〜九合目
五合目から七合目までは急登が続きます。ただ、五合目を過ぎると草木をかき分ける必要がなくなるのが救い。7:10ごろ七合目に到着。倒木を利用した休憩スペースがあり、ひと息つけます。

七合目〜九合目は道がよく整備されていて非常に登りやすくなります。徐々に展望も開けてきます。

茶臼山〜将棊頭山
8:23、茶臼山の山頂に到着。360度の展望が広がり、これから向かう将棊頭山も一望できます。


9:17、将棊頭山に到着。こちらも360度の大展望で、木曽駒ヶ岳へ続く稜線が美しく見渡せます。


将棊頭山〜木曽駒ヶ岳の稜線
体力に余裕があったので、木曽駒ヶ岳まで足を延ばしました。稜線にはシャクナゲが咲いていて、気持ちのいい縦走路です。

木曽駒ヶ岳 山頂
11:00、木曽駒ヶ岳に登頂。山頂に到着する頃には雲が多くなり、展望は限定的でした。晴れていれば360度の展望を楽しめます。


下り(福島Bコース)
下山開始直後、山頂周辺で運よくオスのライチョウにも出会えました。
昨年6月に木曽駒ヶ岳に登ったときも、同じような場所でライチョウに遭遇しました。この付近を縄張りにしている個体なのかもしれません。

下りは福島Bコースへ。下り始めてすぐ、分岐に注意が必要な箇所があります。玉ノ窪小屋すぐ近くにある分岐から福島Bコースに入っていきますが、小屋の入り口付近に分岐があるため、初見だとわかりにくいので注意が必要です。

いったん福島Bコース上に乗ってしまえば、道に迷うポイントはありません。その後、七合目避難小屋を経て下山を続けます。

林道終点に出る直前に再び渡渉ポイントがあり、こちらも橋はなくロープをつたって渡ります。14:27にコガラ登山口へ下山しました。

将棊頭山(茶臼山コース)で気をつけたいポイント
今回のコースで特に注意したいのは、次の2点です。
- 渡渉ポイント(往復2か所):橋がなくロープ頼り。増水時はとくに慎重に。ストックがあると安定します
- 草木のかぶれ(渡渉後〜五合目):通る人が少なく草木が茂る区間。かき分けて進む必要があるため、長袖着用を強く推奨。朝露が想定される場合はレインウェアの装着が安心
実際に使った装備
一般的な装備リストではなく、私がこの山で実際に使ったものだけを紹介します。
必須装備
水分・食料:水4リットル+アクエリアス500ml、パン3個、行動食はカロリーメイト・カルパス。登りの五合目までに両腕がかぶれてしまったため、草木に触れた部分を洗い流すのに水を多めに使いましたが、当日は一日を通してそこまで暑さを感じず、結果的に水は1リットル余りました。
あると安心だった装備
ストック:下りの渡渉ポイントでロープと併用すると安定して渡渉することができ、急な下りでの膝の負担軽減にも役立ちました。今回、持ってきてよかった装備の筆頭です。

※ レインウェア・ヘッドランプなどの基本装備は、日帰り登山の標準セットなのでここでは省略します
登山口周辺の日帰り温泉
木曽エリアには日帰り温泉が点在しています。私は前夜に代山温泉 せせらぎの四季に立ち寄りました。毎回木曽エリアに来るたびに訪れている温泉です。内湯は41度で、露天風呂はもう少しぬるめの設定。洗い場に仕切りはなく、シャワーは自動で止まる仕様。脱衣所や洗い場の清掃が行き届いており、気持ちよく利用することができます。平日であれば、どの時間帯に来ても混んでいる印象はなく、ゆったり過ごしやすい温泉です。

| 温泉施設 | 営業時間 | 休業日 | 料金(大人) |
|---|---|---|---|
| 代山温泉 せせらぎの四季 | 10:00〜21:00 | 水曜 | 800円 |
| ぬくもりの宿 駒の湯 | 15:00〜22:00 | なし | 700円 |
| きそふくしま温泉 二本木の湯 | 10:00〜19:00 | 木曜 | 680円 |
まとめ|将棊頭山は車中泊前泊で挑みたい中央アルプスの展望峰
将棊頭山は、木曽駒ヶ岳の喧騒から離れて静かな稜線と360度の展望を楽しめる日本百高山の一座です。コガラ登山口からはロングコースになるため、車中泊前泊で早朝出発するのがおすすめです。
- 前泊の車中泊スポット:登山口までの距離より静かさを取って、総合おすすめは道の駅 三岳
- コース:距離約16km・のぼり約1,877mのロング。渡渉2か所に注意
- 装備:ストック・長袖・レインウェアが効く
- 展望:茶臼山・将棊頭山・木曽駒ヶ岳すべてで360度
※ 本記事は筆者の登山時点での体験・情報をもとにしています。登山道・駐車場・施設の状況は変わることがあります。入山前に最新情報(自治体・山小屋・YAMAP等)を必ず確認し、天候・体力に応じた無理のない計画で、自己責任のもと安全な登山をお楽しみください。
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