車中泊の電気あんかは足元の寒さ対策に|選び方3つのポイントと4製品比較

車中泊の足元の寒さ対策に使う電気あんか、ポータブル電源、寝袋。「足元の寒さ対策に、電気あんか」

寝袋に入っても、足先だけがなかなか暖まらない。寒い時期の車中泊で、そんな経験はありませんか?

電気あんかは、電気の熱で寝具の一部分を温める小さな暖房器具です。筆者も10年使ってきました。足元など、寒さが気になる場所を温められ、持ち運びにも場所を取らないところが気に入っています。

ただ、初めて選ぶときは、形や温度調節の違いに迷うかもしれません。この記事では、まず電気あんかの種類と選び方を紹介し、そのあとで具体的な製品を比べていきます。

車中泊では、寝袋とマットで保温しつつ、寝る前の足元をあんかで温める使い方が基本です。眠るときには電源を切って取り出します。この使い方を踏まえて、寝床に合うものを選ぶポイントから見ていきましょう。

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目次

車中泊用に選ぶときは、足元への置きやすさに加えて、暖め具合や電源との組み合わせも気になるところです。次の3点を順に見ていくと、自分に合うものを絞りやすくなります。

  • 形と大きさ:足元に無理なく置けるか
  • 温度調節:暖め具合を自分で変えられるか
  • 電源:手持ちの電源につなげられ、容量も足りるか

まずは、車の寝床に収まる形と大きさから考えてみます。

① 形と大きさ|まず種類の違いを知る

電気あんかには、硬い本体のものと、柔らかい素材を使ったものがあります。まずは代表的な3種類を、形の違いから見ていきます。

平型

硬い本体で上面が平らな電気あんかのイメージ

硬い本体で、上面が平らな形。高さを抑えて置きやすいタイプです。

山型

上面が山のように盛り上がった電気あんかのイメージ

上面が山のように盛り上がった形。寝具を持ち上げ、足元に空間をつくれます。

ソフトタイプ

柔らかい素材を使った平たい電気あんかのイメージ

柔らかい素材を使った、平たい形。硬い本体の感触が気になる人の候補になります。

車の寝床で選ぶ目安になるのは、足元に置いたときの幅・奥行きと、高さです。高さを抑えたいなら平型やソフトタイプ、寝具と足の間に空間をつくりたいなら山型が候補になります。

同じ種類でも大きさは異なります。身体に押し当てず、ソフトタイプなら折り曲げずに置ける広さを考えると、必要なサイズが見えてきます。電源までコードが届き、シートやドアに挟まれない配置もあわせて考えておくと安心です。

置き場所のイメージができたら、次は暖め具合の調節のしやすさです。

② 温度調節|暖め具合を自分で変えられるか

電気あんかには、ダイヤルで暖め具合を変えられるものと、温度を選べないものがあります。寒さや好みに合わせて調節したいなら、温度調節ダイヤル付きが使いやすい候補です。形が同じでも機能は製品によって違うので、「平型だから調節できる」とは限りません。

電気あんかの温度を保っているのは、温度に応じて電気を流したり止めたりする「サーモスタット」という部品です。ダイヤル付きの製品は、このダイヤルで電気を止める温度を変えています。ダイヤルのない製品にも付いていて、決まった温度を保ちます。

サーモスタットのしくみ。バイメタルが温度で反って通電をON・OFFする図、温度とON・OFFの時間変化、温度調節ダイヤル・サーモスタット・温度ヒューズの役割の違い

通電が止まる時間があるぶん、使う電気の量は定格の消費電力より少なくなります。車内で使うために、電源との組み合わせも考えておきましょう。

③ 電源|つなぎ方と、使える時間を考える

家庭用コンセントにつなぐ電気あんかを車内で使うには、AC100Vのコンセントを備えた持ち運び用の蓄電池「ポータブル電源」などが必要です。電源を選ぶときは、取り出せる電力「W(ワット)」と、蓄えられる電力量「Wh(ワットアワー)」を含めた次の3点を確かめます。

電気あんかを車内で使う電源の確かめ方。AC100Vのコンセント、出力W、容量Whの3ステップと、公表されている消費電力量の比較、車内で使う前のチェック項目

電源そのものの選び方は、次の記事にまとめています。

形・温度調節・電源の条件が分かったところで、実際の製品を比べてみます。

ここからは、コンセントにつなぐ電気あんかの具体例として、温度調節のできる平型2製品と山型1製品、柔らかいソフトタイプ1製品の4つを比べます。筆者が使ってきたTEKNOS EA-607とは別の製品で、比較はメーカー公表仕様をもとにしています。

スクロールできます
製品形・大きさ
(幅×奥行×高さ)
温度調節・消費電力特徴と向いている人
ライフジョイ
AH601
平型
約23×16×5cm
ダイヤル式
60W
表面温度と消費電力量を3段階とも公表。色はピンクで、メーカーの公式ショップでも買える
公式ショップで買いたい人に
広電
VWH602H-B
平型
約23×16×5cm
ダイヤル式
60W
AH601と同等の仕様で、色はブラウンの無地。家電量販店の通販でも扱いがある
落ち着いた色を選びたい人に
ライフジョイ
AY601
山型
約24.5×22×8cm
ダイヤル式
60W
上面が盛り上がった形で、寝具を持ち上げて足元に空間をつくれる。約980gと平型より重め
寝具と足の間に空間をつくりたい人に
山善
YDW-S207D
ソフト
約26×31×3cm
調節ダイヤルなし
20W
柔らかい素材で、平型より広い。表面温度は約45℃
硬い本体が苦手な人、足元に広く置きたい人に
消費電力はメーカーが示す定格値です。温度に応じて通電を止める時間もあるため、使用中の平均値とは異なります。価格はショップや時期によって変わるので、各製品のボタンから確認してください。

小ささと温度調節を重視するなら平型のAH601かVWH602H-B、寝具と足の間に空間をつくりたいなら山型のAY601、柔らかい本体を選びたいならYDW-S207Dが候補です。平型の2製品は仕様が同じなので、色や買いたいお店で選べます。まずは、ライフジョイのAH601から紹介します。

メーカーの公式ショップで買いたい|ライフジョイ AH601

AH601は、約550gのコンパクトな平型です。温度調節ダイヤルは強・中・弱の目盛りの間にも合わせられ、表面温度(強 約60℃・中 約45℃・弱 約30℃)と1時間あたりの消費電力量を3段階とも公表しています。色はピンクで、メーカーの公式ショップ(楽天市場・Yahoo!ショッピング・Amazon)で買いたい人に向いています。

大きさは約23×16×5cm(幅×奥行×高さ)で、コードは約2m。足元に置きやすい大きさと、調節のしやすさを両立したい人の候補になります。詳しい仕様はメーカー公式ページに掲載されています。

AH601と同じ仕様で、色違いの選択肢になるのが、次に紹介する広電の平型です。

落ち着いた色の平型を選びたい|広電 VWH602H-B

VWH602H-Bは、AH601と同じ仕様の平型です。大きさ・表面温度・消費電力量・温度調節ダイヤルまで共通で、違いは色がブラウンの無地であること。寝具になじむ落ち着いた色を選びたい人の候補になります。

家電量販店の通販でも扱いがあるので、買いたいお店で選べます。送料を含めた価格を見比べてから決めると安心です。詳しい仕様と使い方はVWH602H-Bの取扱説明書に掲載されています。

ここまでは、高さを抑えた平型を紹介しました。寝具と足の間に空間をつくりたい場合は、山型という選択肢もあります。

寝具と足の間に空間をつくりたい|ライフジョイ AY601

AY601は、上面が山のように盛り上がった山型の電気あんかです。掛けた寝具を持ち上げて、足元に空間をつくれるのが平型との違い。温度調節ダイヤルは強・中・弱の目盛りの間にも合わせられ、表面温度(強 約60℃・中 約45℃・弱 約30℃)と1時間あたりの消費電力量を3段階とも公表しています。寝具と足の間に空間をつくりたい人の候補になります。

大きさは約24.5×22×8cm(幅×奥行×高さ)、重さは約980gで、平型より高さと重さがあります。寝床の足元に収まるかを先に確かめておくと安心です。コードは約2m。詳しい仕様はメーカー公式ページに掲載されています。

ここまでは硬い本体の平型と山型を紹介しました。硬さが気になる場合には、柔らかいソフトタイプという選択肢もあります。

柔らかい本体を選びたい|山善 YDW-S207D

YDW-S207Dは、約26×31×3cm・約360gのソフトタイプです。上の平型2製品より幅と奥行きがあるので、足元に広げて置けるかが選ぶときのポイントになります。硬い本体より、柔らかいものを選びたい人の候補です。

表面温度の公表値は約45℃。温度を自動で保つ仕組みはありますが、暖め具合を選ぶダイヤルはありません。自分で調節したい場合は、ダイヤル付きの平型や山型のほうが合います。詳しい仕様はメーカー公式ページにまとまっています。

どの製品を選んでも、寝具の近くで使う点は共通しています。心地よく足元を温めるために、使うときの注意点も押さえておきたいところです。

あんかで寝床を温めるときに、特に気をつけたいのが低温やけどです。熱いと感じるほどでなくても、同じ場所に長く触れると、低温やけどにつながります。靴下やカバーを挟んでも防げるとは限りません。

製品事故の注意喚起を行うNITEの案内でも、就寝前に寝具を温め、眠るときには電源を切って取り出す方法が紹介されています。あんかで足元を温めておき、眠っている間の暖かさは寝袋とマットで保つ、という役割分担です。

置き方では、身体に押し当てないことに加え、ソフトタイプを折り曲げたり重い物を載せたりしないことも大切です。

また、紹介した4製品はいずれも、説明書でほかの暖房器具との併用が禁止されています。サーモスタットは本体まわりの温度で電気を切り替えるため、ほかの熱源があると温度調節が正しく働かず、熱が重なった部分が高温になるためです。電気毛布や湯たんぽとは組み合わせず、あんか単体で使いましょう。

なお、紹介した4製品は家庭用の暖房器具で、保証書では車両で使ったときの故障は有料修理とされています。YDW-S207Dは5〜35℃の範囲で使う製品なので、冷え込んだ車内で使うときはこの条件も確認しておきましょう。

長く使っているものは、コードや本体の傷みも気になるところです。AH601・VWH602H-B・AY601では、購入後4〜5年での点検がすすめられています。使用年数にかかわらず、異臭や変色、コードの傷みがあれば使用をやめてメーカーへ相談することが大切です。こうした使い方や手入れも含めて、無理なく取り入れられるものを選びたいですね。

電気あんかは、まず寝床に合う形と大きさを選び、温度を自分で調節できるか、用意する電源で使えるかを見ていくと候補を絞れます。今回紹介した製品では、コンパクトさと温度調節を重視するならAH601とVWH602H-B、寝具と足の間に空間をつくりたいならAY601、柔らかい本体を選びたいならYDW-S207Dが候補です。

寝袋に入る前に、足元を温めておけるのがあんかの便利なところ。寝袋やマットをそろえたうえで、寝入りばなの足先の冷たさを和らげたいときに取り入れたい道具です。

足元だけでなく広い範囲を暖めたい場合は、電気毛布も候補になります。こちらの記事では、車中泊での選び方を紹介しています。

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